多聞コラム4feb2020_vol,242 CFLコンバイン 前半

CFLコンバイン 前半

ドラマティックな最終クオーターでとても楽しめましたねスーパーボウル。BS放送、CS放送、そしてネットで2種類、スーパーボウルをライブで観る方法が僕の知る限り日本には合計4つもありました。すごい時代ですねー。その割に普通のニュースなんかでは大して取り上げてもらえないのが腹立ちました!

勝利したチーフスのヘッドコーチ「アンディリイド」さんは僕がパッカーズに行った時アシスタントヘッドコーチ兼QBコーチでした。物腰の優しいオッちゃんで、覚えの悪い僕に作戦を根気よく指導して下さいました。「いいか。タモン。お前には7つのランプレーを用意してある。試合ではどのプレーがコールされるかわからないし、スクリメージ練習で少ししかプレーさせてもらえないかもしれないが、しっかり覚えて出来るようになっておけよ」なんて言いながらベーシックなプレーを細かくレクチャーしてくれました。

「こいつらが相手してくれるから、あっちでハンドオフの練習をしときなさい」と差し向けられたQBは現在フィラデルフィアのヘッドコーチであるダグペダーソン君と、新人のマットハッセルベック君でした。彼らはざっくり言えば僕と同じく無名のいつクビになるかビクビクしているグループ。隅っこでチマチマ練習していました。詳しくは彼らの経歴を検索してみてください。

その翌年から、フィラデルフィアにダグペダーソン君を連れてヘッドコーチになられたのが今から21年前。そんなに経つのですね。で、今回ようやく優勝。向こうは僕の事など1ミリも記憶にないでしょうけど、僕からすれば昔習ったコーチがスーパーボウルで勝った訳ですからいつものNFLゲームを見ている時よりは若干熱がこもりました。まあちょっとした自慢です。

話は変わりまして、今フットボール界で話題のCFL(カナディアンフットボール)と日本代表選考の合同トライアウトを応援しに行ってきた時の事をお話しします。

まず、アメリカ人(カナダ人?かどうかわかりません)が行うフットボールのテスト内容はここ20年以上変化がありません。内容はいつも同じです。NFLも日本のチーム単位で開催される各種テストも大抵同じ内容になっています。

基礎体力テストとして40ヤード走、ベンチプレス 、垂直跳び、立ち幅跳び、その他色々がアメリカ風になっていて順番に計測していきます。で、コレは事前にこのような内容だと受験者には告知されているのですが、大部分の選手がそれほど訓練してきていないのです。なんでそんなのわかるんだって?そりゃ一眼見ればわかりますよ。僕はこれらの種目で良い成績を出せばアメリカ人が認めてくれると知って以来、フットボールの技術やミーティングの何倍も基礎体力テストの鍛錬を積んできましたから。

中には運動不足で足がもつれている人や、やり方を知らない人も居たりと「無調整で受験とはずいぶんと勇気があるなあ」と感心しました。ただ、計測側にも若干違和感を持った部分もありました。体力テストの最重要事項である40ヤード走の設置場所です。光電管が両サイドに置かれてた直線コースになっており、中間タイムも計測できるようにスタートからゴールまで光電管が数カ所置いてあります。

駐車場や公園内などあらゆる環境下で何千回と訓練を積んでいた当時の僕なら適応できたとは思うのですが、それでもタイムが出にくいコース設定でした。それは、コースがフットボールフィールドの無作為な場所に準備されており、スタートからゴールまでの自分が通る直線が出しにくいのです。自分の走行する直線に対して目安となる「縦ライン」が近くに無いのです。

皆さんご存知のように現在のスプリント競技ではスタートからかなりの距離まで顔を上げません。ゴールを見るのはしばらく走ってからです。でも地面には自分の走行するラインに対して垂直なラインが5ヤード毎に出てくるだけです。コレではまっすぐ走るのがとても難しいんです。

プロの受験する40ヤード走は、小学校の運動会ではありません。スタートで構えて、1歩目は何センチ前の何センチ斜め、2歩目は何センチ・・・・。とキッチリ決めて徹底的に練習してきているのですが、慣れない環境下(芝質、芝の長さ、気温、風など)であの設定ではかなり高い確率で足の置き場所にミスが出てしまうと思うのです。その証拠に最速の選手でもアメリカじゃディフェンスラインでも出せるようなタイムになっていました。

部外者の僕に当日の諸事情はわかりませんし、なんらかの意図があった設定なのかもしれませんが、僕が初めて受験したプロテストは真冬の雨天で枯れた天然芝でしたのでそんなのに比べたらそれほど悪い条件でも無いかもしれませんが、人生を賭けている人も居たはずですので思っとようなタイムが出せず、とても悔しい思いをされたと思います。

コースを見た時には、光電管のテストをしているのかな?と思ったくらいですので、そのまま試験が始まった時には苦笑いでした。

20年ほど前「プロのテストを受けるから、細かい攻略法を教えろ」と厚かましく毎日のように我が家を訪ねてきていた若かりし頃の山田晋三氏は今回の運営側であり、日本人が海外プロに出向いた先駆者のひとりです。タモンならプロテストの攻略法を伝授してくれるのでは?と山田は気づけたのに、現在僕が所属するチームからの受験者らからは事前に唯の一度も質問はありませんでした。そもそも誰が受験するのかも知りませんでした。こういった信頼関係を構築できない理由は僕の人間性の低さが原因なのですが、夢を叶えたい時にそんな好き嫌いを気にしている場合では無いと思うのです。

以前は僕も選手であり、人に指導するなど面倒と負担でしかありませんでしたが、現在は指導者の立場ですし他の指導者の皆さんと違って個人能力向上に特化しています。こういったコンバインの戦い方や攻略法も通常の試合と同様に膨大な量の準備方法があります。通常は一流のその上を目指す選手のためにチーム内での指導に限定しておりますが、この週末にQB道場が主催の「タモン式ランニングバック養成所の2日間集中講座」が開催されます。

どちらか単日だけでも参加できるそうなので、ランニングバックの事で質問や悩みをお持ちの方は是非ご参加ください。お問い合わせお申し込みはこちらのサイトからお願いします。

https://ameblo.jp/qbdojo/entry-12569127453.html

ということでCFLコンバインのお話の続きはまた来週に!

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