多聞コラム30jun2020_vol,247 コロナで全部メチャクチャになりそう

 中国ウィルスが世界中を騒がしくしていたおかげで、国内外の春季フットボールシーズンはめちゃくちゃになってしまい(再建されたXFLは消滅。。。)ました。しかし日本の秋季シーズンは社会人も学生も変則的な方法で今年度を乗り切る計画を立てているようで安心しました。頑張ってきたこれまでの集大成として最終学年のシーズンが幻と消えてしまうのは気の毒ですからね。

自分が選手の頃からずっと計画していたシーズンの過ごし方というものがありまして、今年はチームの意向にはキチンと従いつつも可能な限り「それ」を実現しようと目論んでおりました。

現在のシーズン構成では春季と秋季で2度のピークを作らざるを得ず、春季においては試合慣れとコーチへの印象づくりの2点が主要な目的であり、勝敗はさほど重視されません。秋季は当然勝利こそ全てで、なりふり構わず勝つためだけに活動します。まあこれはフットボール好きな読者の皆さんに於いてはご承知のとおりです。

選手時代の僕は「ならば春季は負けても良いのでは?」と考えるようになっていました。そうすると、昨シーズンが終わった時点から秋季シーズンが始まるまでの間、約7ヶ月を「準備だけ」に費やせるわけです。「準備」とはなにか? ポジションによって様々ですが、ランニングバックですとインテリジェンスのトレーニングはそれほど時間を要しませんので、もちろん「体づくり」に他なりません。しかし所属チームの大会出場を知らん顔して自分だけ勝手な真似をするのは難易度が高すぎますが、このNFLプレーヤーのような1年間の過ごし方には強く憧れました。で、実際にそのようにしたシーズンも数回あります。

今年度こそ「タモン式ランニングバック陣」は1年間をしっかりと計画的にワガママに体づくりをしていこうと決めたのです。そして着々と活動していた矢先に「中国ウィルス問題勃発」でした。が、国や都、大学やリーグ、そしてチームのルールで定められた外出や移動の規則を遵守しつつ、打撲に捻挫、そして大きな疲労の伴うフットボールをプレーしなくて良い理想的なオフ期を過ごす事が出来ました。

これまでは元々リーグでもトップクラスのプレーヤーばかりを指導して参りましたが、昨年度からはエース不在で複数名での横並び状態が続いています。そうなればいわゆる「イチから」の指導になりますので僕としても初体験です。ルールも知らない1年生に本当の基礎から指導するのです。

スポーツマンとしての気持ちの持ち方から、タッチダウン後の仕草まで、全てです。1970年代から現代までのフットボール中継を見せ、最新のNFLも早送りなどせずシーズンの全てを視聴して学ばなければなりません。作戦のことも基礎から高度な裏技の裏の裏、隅から隅まで学びます。まあこれはどこのチームでも同じようなものでしょう。そして体作りや根性論は現代のフットボール界でもダントツの厳しさが特徴の「タモン式」ですので、途中で挫けてランニングバックやチームを去る者も居ます。これだけの長期間に渡って「体づくり」と「心意気」をシゴきまくられたのは今年の選手らがぶっちぎりの過去最大です。残っている選手らは泣いたりせずに良く頑張っています。

勝てる選手を育成する事に特化した、僕の頭に強く印象づいている指導者は2名いて、ひとりはアメリカンフットボールでプロを目指す人らが通うアカデミーの所長ジャック氏、そしてアーティスティックスイミングの井村さん。ジャック氏は「フットボール鷹」に出てくる登場人物。フットボールが上手くなるためだけに開発された器具やアイデアを駆使し、自分の人生をかけて鋼鉄のように強い意志を持った超一流選手を育成する元プロ選手の指導者。

井村さんはどなたでもご存知のいわゆる「シンクロ界の鬼コーチ」で、僕は小学生の頃浜寺水練学校で水球の練習をしている横で井村さんが水中マイクで選手を怒鳴っているのを聞いていました。井村さんに言わせればオリンピック候補選手でも「気合がたらん」そうなので、いかに厳しいかがよくわかりますよね。この方々に共通するのは「鬼である」こと以外に、その選手の生活全てを見ている事です。何を考えていて、どんなトレーニングをどれだけして、どんな練習をどれだけして、何をどれだけ食べて、どれだけ寝るのか、など全てをひっくるめての指導者なのですね。

勝てる組織を作る指導者の方が引く手数多でギャラも高いのですが、僕はそれとは違い上達させて勝てる選手に育成することに深い関心があるので数年前にフットボール業界へ復帰しました。

知識のアップデートは独自の方法で勿論しておりますが、日本のフィールドで戦う為には何がどの程度必要か?人生の殆どの時間でそれだけを研究工夫してきた僕の知識の全てを選手たちに押し付けて毎日を過ごしています。自分が30年近く前に走り込んだ同じ坂道で、当時よりももっとハイクオリティな内容でハードに鍛えたり、ウェートトレーニングなども基礎的な体作りレベルからランニングバックとして活躍するためだけのピンポイントな鍛錬まで、徹底的に実施しています。

中国ウィルス騒ぎのせいで、昨年まで開催していた「タモン式渚キャンプ」に行くことは出来なくなってしまいました。しかし、今年度は渚キャンプに行かずとも十分にトレーニングは足りていますので、全く心配はありません。昨年度までは選手たちの体づくりまで徹底的に介入出来ていなかったので「渚キャンプ」という精神面での起爆剤を利用していました。

あとはグランド利用の許可が全面的にでてチーム練習が始まるのを待つだけです。スクリメージが始まれば、基礎体力と心が安定した選手たちを今以上に上達させることはそれほど難しいことではありません。日本チャンピオンを目指すに相応しい「パワー」「スピード」「頭脳」「技術」を最高の状態にして大会に臨みます。

その為にも、ニッポンの皆さん!油断せず慎重に行動願います!!!

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