先日の週末は1500人のフットボールOBが集結する「ハドルボウル」に参加された皆さん、大変お疲れ様でした。今回も大いに盛り上がり大成功だったようですね。
さて今回で渡米インプレッションの最終回でございます。外食産業の勉強としてハンバーガー店も数件視察して来ました。そして僕のお店であるゴリゴリバーガーTAPROOMのもうひとつの主軸商品である「クラフトビール」ですが、アメリカには日本とは比較にならないほど多くのクラフトビール醸造所が存在しています。ですから僕のお店でも取り扱っているカリフォルニアのビールメーカー工場へ見学にも行きました。遠い日本で自分たちの作ったビールが売られている事をご存知ないビール職人さんらは、そんな遠くから来たのかーととても喜んでくれました。非常に美味しい味わいですので機会がありましたら是非ご賞味くださいね。
そして話はスポーツに戻ります。娘の通う大学は日本ではあまり聞き慣れないマウンテンウエストカンファレンスと言うグループに属しており、NCAAの管理下でまあまあそこそこスポーツも盛んに行われています。この日はたまたま女子バスケットボールのホームゲームがあると言うので娘らと3人で大学内のアリーナに行きました。彼女らは高校でバスケットボールもしていましたので、ルールも理解出来るし少しは関心があるようでしょっちゅう観戦に来ているようです。何しろ学生は無料ですから。
勉強を終えた一般学生らもゾロゾロと集まってきます。チアリーダーとソングリーダー、そしてブラスバンドも来ており結構な騒ぎです。小さなアリーナですが天井から吊ってある巨大得点掲示板(NBAやNHLでよく見るアレ)もちゃんとあったり、壁には大型のビジョンがありリプレーなども映されます。ただ、お客さんの数は残念ながら日本のフットボールくらいガラッガラでした。しかし僕はここでもこの大学のウェアを着て「マイ大学」を楽しみました。最近は日本でも増えてきていますが、アメリカは大学全部の部活チームのニックネームが同じなので「GO! スパルタンズ!」の掛け声も同じですし、この日は最初大きくリードされていてからの逆転勝利でしたのでとても気分良くアリーナを後にしました。
また別日ですがフットボール部の練習見学に行った際、チームのクラブハウス内に招かれ事務所やロッカールーム、トレーニングルームなど見学させてもらいました。そこで非常に気になったものが写真のこれです。学業成績優秀者(GPA3.0以上)50名以上をクラブハウスの廊下の壁に顔写真付きで大きく印刷して貼ってあるのです。
メンバー表では100名以上の選手が登録されていますが、約半数がキチンと良い学業成績を収めているとは大したものです。僕と同世代の方々ではGPA数値に馴染みがない人が殆どだと思います。「テストの成績だけじゃなく課題や出席はもちろん、授業中の発言力なんかも大切になるので、真剣なスポーツをしながらでは考えられないほどに難しいしこの人らはめっちゃ優秀やで」と娘らから教えてもらいました。
それほど強いチームではありませんから、日本の社会人リーグに来ているくらいのレベルの人ばかりで構成されている感じです。80年代の49ersでヘッドコーチだった事で有名な故ビルウォルシュさんの母校とは言え、NFL選手は数名しか輩出していませんので普通のアメリカの大学らしく勉強熱心なのでしょう。1名だけGPA4.0の選手が居るようですが部活しながら本当に凄い事だと思います。
そして後日、今季リーグ最終戦をホームで開催されるゲームに行きました。スタジアムはキャンパスから少し離れたところにあるので、キャンパスから無料のシャトルバスがピストン運行しています。それほど大人数が押し寄せるわけではないので、テールゲートパーティをしている大盛り上がりなグループも先日のNFLゲームと比べればほんの少しだけでした。先日ブレナンヘッドコーチに頂いたチケットで入場し、良い場所を確保。あとはキックオフを待つだけです。
キックオフの前に何やらゾロゾロと人が100人ほどフィールドに出てきました。そして放送で名前を呼ばれた選手が1人ずつ花束を抱えて入場してきました。その選手の顔写真や背番号などは大型ビジョンに映し出されています。
何をやってるんだろう?としっかり見ていると彼らは最終学年の4年生で、フィールド内に立っている人らは彼らの親族なのです。名前を呼ばれた選手は家族のいる場所に駆け寄りまずお母さんに花を贈ってハグをしてキスしてます。次にお父さんや兄弟などとハグ。そしてファミリー写真を公式カメラマンが撮影。今日は最終戦ですし、大学生として最後の記念すべき試合をホーム開催でやれる運(相手チームはアウェーですからね)もそうですが、これはとても記念になる家族写真だなと思いましたし、素晴らしい習慣ですね。僕はプロしか経験がないので、アメリカの高校や大学では当たり前の習慣を知らないことが多々あります。これは日本でも絶対にやるべきイベントだなと思いました。場内放送には工夫が必要ですが、試合前に2つのチームが半分ずつで勝手にやれば良いだけなのですから。
そしてもう一つは大型ビジョンです。現在では高性能なLEDを使った屋外でも使用出来るものをレンタルできる会社も多くあります。何年先までも何度も何度も利用することを前提に契約すれば値引きも期待できるでしょう。得点掲示板ですらマトモな物が無い会場でも、ビジョンで選手の表情が見えるほど近づいた画像とリプレーなど用意すれば、見にきているお客様の満足度は飛躍的に向上するでしょう。競技中の選手の顔がわからないスポーツはその素顔を露出させることに必死ですからね。
NFLEで当時コミッショナーをしていたアンドリューラックのお父さんのオリバーさん(もうすぐ開幕するXFLの最高経営責任者)が宴会の時に酔っ払って熱弁していました。「ヨーロッパで観客に盛り上がってもらうには(人気を得るには)オフェンス有利なルールで点が入りやすくして、大きな音で音楽をかけ、大型ビジョンでリプレーを見せないとダメだ。だから移動式大型ビジョンをどこの国でも全ての試合場に設置しているんだ!金かかるけどね!」と。それを聞いた後に観客席などに置いてあるビジョンをよく見ると確かに移動式の物で、観客席の一部にワイヤーでくくりつけてありました。
全くその通りだと思います。20世紀末の当時、今では安価な薄型液晶テレビではなく重く大きなブラウン管を使っていたような時代ですから、あのような大型なビジョンの移動と設置はとても高額だったでしょう。しかし現代ならそれほど大変ではありません。横浜スタジアムや東京ドームでの試合では他の会場と同じ料金とは思えないほどに見やすくて楽しいですから、他の会場でもそうなればどれほど素晴らしいことかと思います。
話を戻しまして、4年生が選手として最後の親孝行をしているすぐ向こうでは選手入場を待つ下級生らと敵チームがチラッと見えました。さあいよいよ入場です。入場門の両サイドから花火が打たれド派手な入場イベントです。試合は無事に勝利でき、自チームが勝ったと次女もご機嫌。自分の子供が通う学校のフットボールチームを現場で応援するのは人生初体験です。子供がもし男の子で、フットボール選手だったらどんな気分だったことだろうなー。と考えましたがド下手くそだったら腹立つので女の子で良かったと思います。
他にも色々な体験をしたのですが、今回の渡米インプレッションはこれでおしまいです。お世話になった皆さん、とてもありがとうございました。そして最後までお読み頂いてありがとうございました。
いよいよスーパーボウルですね。とても楽しみです。「中村家の別荘」から非常に近い場所の49ersを軽く応援しています。オフィシャルショップに行った時に何かグッズを買えば良かったです。でも全部定価ですごく高いものばかりだったので何も買えませんでした。
