多聞コラム20nov2018_vol,213 タモン式が東西でリーディングラッシャー獲得

法政大学戦

いやー嬉しい!!聞いてください。夏にタモン式RB養成所が開催した「渚のゴリゴリキャンプin九十九里」に参加したメンバーが東西の学生リーグでリーディングラッシャーを獲得しました。早稲田エースの元山伊織と、タモン式通信課程2年生の京都大学佐藤航生です。いやー嬉しいです。また来年度もこうやって活躍する選手に関わることが出来ればテクニカルコーチとしての楽しみが増えるというモノです。

東日本で優勝すれば、甲子園ボウルにライスボウルとチャンピオンシップゲームは続きますのでコレで満足してはいられませんが、公式記録として歴史に残るのはレギュラーシーズンの成績です。確かに各チャンピオンシップゲームでの成績も永久に残りますが、レギュラーシーズンで成績を残せる選手はシーズンを通して試合に出場し続ける強い体の持ち主であり「良いランナー」であると言えるでしょう。

直接指導した選手らがそのような結果にひとまず安心。コツコツやってきた事が、彼らの類い希な才能と見事に融合。一つの大きな結果を手にした事にとても満足しています。

で、少し時間を戻しまして、早稲田大学ビッグベアーズは法政大学オレンジとの関東優勝決定戦でレギュラーシーズンが全て終了し、全勝を守り学生日本一決定戦の甲子園ボウル出場まであと1勝となりました。

ランニングバックらは僕の思惑通りにフィールドを駆けてくれました。僕自身、このゲーム前はとても落ち着いていられず平常心を保つことが困難でした。会場での試合直前練習時に法政大の有澤監督と「コーチって当日は何も出来ないしキツいよねー。こればっかりは選手時代の方が良かったよね」なんて笑いながら言葉を交わしました。

昨シーズンの今頃、リーグ戦敗退後スグに固い決心をし「最終学年の来季は何が何でも甲子園!どんなに過酷でも付いて行くからタモンさんが現役の時にやっていた事を使って俺たちをシゴキまくってくれ」と選手らから依頼を受け2018年度のシーズンを迎えました。受ける条件はひとつ。自分に足りないことだけではなく、全ての死を入れ替える覚悟でやってくれ。でした。彼らは見事にそれを継続中で僕の出すあらゆる難問に立ち向かいます。それならばこっちもそれなりの覚悟を持って臨む義務が発生します。ですからこの1年はとても充実していました。対象選手は複数名いますのでむしろ自分が選手時代よりも忙しかったかもしれません。

チームの練習は強弱ありますが週に6度。それ以外のトレーニングなどはポジション別でやってはいましたが中村多聞が過去にやってきたそれとは丸で別物の単なる「お気軽健康体操」でした。ここで何度も書いていますが体づくりはある一定の線までは必ず身になります。ですからそこはとにかくゴリゴリのタモン式でヤル。それしかありません。

そして何と言っても彼らにはランニングバックとしての戦闘力アップが最重要課題です。しかし殆ど全員が運悪く高校時代からフットボールを嗜んでいたようで「横へ横へと逃げ惑うニッポンハイスクールフットボール病」が全身を蝕んでいました。「コラム/最強RBへの道シリーズ」でご紹介したようなこれまでの先輩に習ってきた常識は間違っているかもしれないよ。というダメな例を全て持ち合わせているとんでもないポンコツのベース車体でした。

これを全国レベルのピカピカにカスタムしていく作業が始まりました。表面の板金塗装だけで無くフレームの裏側のサビも落とし、イチから作り直します。所々に素晴らしいパーツが付いていますのでそれがより活きてくるようにチューンナップ。コツコツと作業するこのレストアは本当にやり甲斐がある反面、彼らの人生がかかっていますので絶対にミス出来ません。とにかく基礎から仕上げていきました。

もちろん車体だけでなくドライバーの運転技術を訓練するのも僕の仕事ですので、試合で起こり得る局面を想定して話しあうのが大切でした。仮想や映像だけでも脳では色々考えますので繰り返していくと経験値として積み上がります。話しするだけなのでしんどくもありませんからこの訓練は選手たちも気軽に応じてくれます。授業の無い時間帯に1対1で話す時間を作ってもらい、ビデオでの反省やフットボールについての話を散々しました。「中村多聞」と言う人間を全て知ってもらい、中村多聞のフットボール哲学を全て注入しました。体の動かし方から敵との戦い方、練習への取り組み方、エースとしての言動、仲間との関係性、栄養やトレーニング、リーダーとしての仕事など、事前に計画的なカリキュラムを用意せず僕の脳みそにある事を片っぱしから話しました。

大抵は我が家で開催しますので、ミーティング後には妻の手料理も出されたりで、遊びにいくような気軽さがあったのかもしれません。

こうやって時間をかけて、練習中や試合中に感じる事を僕と同じ感覚になってもらい、ほんの一言でも極限の現場に於いて意思疎通が出来るようになってきました。

とにかく彼らが成長すればそれで良いのですが僕は高岡監督のようなキチンとした人間性を持つワケでもなく、単なる「昔ウマかったオッさん」ですので教えるのは下手です。流行りの褒めて伸ばすも出来ません。こう言ったほうが理解してくれる、わかってくれる、自分を好いてくれる、という作戦を一切用いず「単に全てを出す」に徹しました。徹しましたと言うと頑張ったように聞こえますが、つまるところあくまでも自然体。年下の友人に新しい遊びを教える近所のオッさん。なワケです。自分の子供と同い年な彼らをマトモな大人として扱い、我々の世界(年代)ではタブーとされるような事にはイチイチ反応して叱り(例えば挨拶が「チャース」だとか、話しているのにスマホをいじるだとかの事)、中村多聞が何に腹を立て何に喜ぶのかも知ってもらいました。

練習は試合よりも気持ちを込めて行う。そのレベルをどんどん上げて行けば困難なシーンでも「今日はタモンに叱られない日」なので「試合をゲーム」として楽しめるまで心の準備をして来ました。勝たねばならない、活躍しなければならない日にどれだけの仕事が出来るのか。どれだけの結果が残せるのか心配で心配で大変でした。。。

試合はいくつものトラブルやドラマがあり、何が起こるかわかりません。当日は彼らの出来る筈の事がキチンと発揮されているかどうかに目を光らせたいと思います。

次回へつづく

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