多聞コラム10jul2018_vol,205 渚の合宿1

渚の合宿1

早稲田も春シーズン終わったししばらくオフだね。でももっともっと鍛えたり練習しないと絶対優勝なんて出来ないよ。でも勝てなくったって大学時代の良い思い出になるし青春の1ページとして記念になるね。なんて皮肉満載で学生さんらと話をしている中から「じゃあタモン式の合宿でもしてくれません?」となり、あっという間に計画。7番元山と30番片岡の希望した日程で宿を探すことに。

人数が確定しない中で宿をとるなど不可能ではありますが、トレーニングする為の条件を満たし、空室のある宿をピックアップ。結果的に選手10名コーチ2名での開催となりました。1週間前に決めた割にはよく集まったと思います。

学生の皆さんは色々と忙しいので十分な日程は確保できていませんが、現役時代に僕が敢行していたトレーニング内容をギュウギュウに詰め込むような形式で、人数に合わせたマイナーチェンジを施しプランしました。

千葉県の九十九里がキャンプ地です。波が高いのであまり海水浴には向いていないビーチが多く、休日だろうが観光客が少ないことで有名です。ですから砂浜は走り放題です。僕自身も行ったことのないビーチでしたがまあどうにかなるでしょう。

選手たちが電車で到着するより3時間ほど前に車で現地にいき、砂浜の広さや傾斜、それに砂質やゴミの落ち具合などをチェック。まあ合格です。少しビーチクリーンでもすれば大丈夫なレベルで一安心。あとは食料や水の確保を手配し、彼らを待ちます。

初日の1限目は「波乗り」です。サーフィン!? え!マジっすか!やった!最高っすね!と選手たちは何だか喜んでいます。予約しておいたサーフィンスクールでたっぷり3時間遊んでもらいます。

サーフィンはスポーツの中でも最も難しいものの一つで、そもそも「波に乗って立つ」というところに到達するだけで一苦労する事で殆どの人が挫けて辞めてしまうスポーツです。それほど取っ掛かりが難しいのです。ましてや高校時代から現在までフットボールやその他の競技スポーツに明け暮れマリンスポーツどころか海水浴をする時間すら無い本気の体育会な彼らです。殆ど皆が初サーフィンです。

初めて。つまりメチャクチャしんどいのです。1時間で準備体操と講習、残り2時間は海の中。着慣れないウエットスーツで荒波の上を腹ばいでバランスを取りながらパドリング。立とうとしては沈没の繰り返し。海水は冷たく体力をどんどん奪われます。でも楽しいので一生懸命チャレンジしてしまう。。。

しかし狙いは体力の消耗だけではありません。初めての事にチャレンジするとき、何が重要で何が難しいのか。インストラクターの説明をようく聞いて内容を噛み砕きしっかり理解。イメージしきれなかった謎の部分を質問。陸上で訓練と説明受けどうしてこんなことをするのか?先に待っている壁はなんだろうか?海に入って試してみると当然うまくいかない。そこでさっきの説明を全て思い出して次に活かせるかどうか。

沖には上級者のサーファーらが素晴らしいお手本を見せ続けています。それを観察して下手くその友人らと何が違うのかを解析。体がうまく使えていない理由は何なのだろう?なんてことを考えながら反復して反省して上達していく。まるっきりランニングバックと同じです。テレビやネットで見たNFL選手の鋭い動きにはどんな謎が隠れているのかを検証するときと同じです。 そしてその次にバランスを取るときの考え方です。進行方向に体重をかければ加速、後ろなら減速。右なら右、左なら左。そして足元ではなく遠くを見る。フィールドを走っているランニングバックと同じですね。こんな感じで正午までサーフィントレーニング。(他スポーツも含めて)色んなことを体験して学んでもらえればなー。がサーフィンをさせた最大の理由です。昼食をとり午後の鍛錬へ移ります。

2限目は「40ヤード走」です。このコラムで度々書いていますが「走り」の殆どが詰め込まれているこの競技で好成績を出せないようだとトップレベルの試合で役に立たない確率が上がります。止まっている自分をロケットスタートさせるにはどうすべきなのか?低速域で力強く進むコツは?だんだんスピードが乗ってくる時に注意すべきことは?加速が完了し最高速度を維持するにはどのような技術が?などを勉強します。

単純に40ヤードが早くても試合での活躍に直結しませんが、あらゆるシーンで「40yを早くなろうとした練習」が役に立つのです。ですからただ走っていてもダメですが、考えているだけでも駄目です。重要なことを理解した上で、おびただしい量の反復を繰り返して行く中で「コレか!」と閃くまでやり続ける必要があります。

このような塩梅でタモン式渚のゴリゴリシゴキ合宿は進んで行きました。

続きは次週へ!

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