多聞コラム20jun2018_vol,203 まさかのRISE対早稲田

 ノジマ相模原ライズはパールボウルトーナメント準決勝でIBMに破れました。もしここで負けて決勝戦に進めない場合は早稲田大学ビッグベアーズと試合がある。と言う約束事があるのは認識していました。が、まさかの中6日でゲーム開催とは理解していませんでした。「IBMに負けたら早稲田」とはわかっていますが、負けた時に備えて早稲田大学用の練習をしてしまうとチームの士気に関わりますのでその準備を本格的にするわけには行きません。尚且つ週に2度しか練習できないという時間の制約が大きい社会人チームではIBMだけにマトを絞る必要がありました。

でも結局は早稲田との試合をするために出来た練習は試合前日の1日のみ。それも試合前日ですので防具を付けずにセットプレーの打ち合わせだけに終わりました。

一方、早稲田大学の練習ではノジマの戦い方をビデオで研究し、対策を講じる時間と練習が5日間ありました。僕は両チームともに攻撃の側ですので、相手の守備を粉砕するのが仕事です。

チームの練習の中で「ノジマの攻撃」を止める為の練習をする必要があり、早稲田のメンツでノジマの攻撃を演じねばなりません。つまりそれは僕らが普段ノジマで練習している攻撃であり、精密な作戦の内容を熟知しているのです。こんな経験は初めてです。

でも、早稲田守備のコーチやスタッフが試合を見て「ノジマの攻撃スタイルはコレだ!」と練習が組まれているのですが、ノジマの攻撃とちょっと違うのです。

しかし守秘義務がありますのでそれを明かす訳にもいきません。チーム員でなければ知り得ない情報を漏らすわけにはいきませんので、頭の中がゴチャゴチャになってしまいます。

学生日本一と社会人日本一が戦うライスボウルでしか対戦する可能性がなかったカードが練習試合をする事になるとは。この週は本当に厄介でした。でも両チームの皆さん紳士で「あっちの作戦はどうなの?」というスパイ行為を依頼してくる事はありませんでした。

試合当日になり、コーチ集合時間が早稲田大学の方が1時間早く、まずそちらに出席。そしてそのあとノジマの集合に。両チームともランニングバック陣と少し打ち合わせてグランドへ。

チームの方針で少しずつ違うのですが、早稲田の方はコーチ全員が一箇所に集まり本日のゲームプランを共有します。つまり早稲田の守備方法を具体的に説明される訳です。コレを聞く訳にはいきませんが会議中にフラッと出て行く雰囲気でもないので周りで話し声が聞こえていたのでそっちに聞き耳を立てて守備コーディネーターの話が耳に入らないように努力しました。

ノジマのコーチミーティングは守備と攻撃で別れて開催されるので守備のゲームプランを聞く機会はありませんでした。

そして試合前練習では両チームのランニングバック合同で行いました。2チームに対してコーチが僕しか居ないので特例として使用エリアの侵害が許可されて居たのでしょう。

試合が始まると、僕は下に早稲田大学のシャツを着用。上からノジマのシャツを着て、両チームのサイドラインを行ったり来たりです。ゲーム記録から調べますと23度の横断で11往復と半分。横幅は約55ヤードですのでおおよそ1300ヤードもジョギングした計算になりました。道理で体がしんどい筈です。膝の関節内も何だか痛いような。。。

サイドライン内での打ち合わせやコミュニケーション、作戦の伝達などが大声で叫ばれて居ますがとにかく聞かないように努力し、何とかゲームを終えました。

次のバッターにはカーブを決め球にして三振を取ろう。ここはバントのフリしてから打たずにボール球を待とう。などなど野球だとしても相手の作戦を聞いてしまえばこちらを有利にすることができますので、全ての時間で作戦が練られ吟味されているフットボールに於いては敵チームの考えを知ってしまうと試合が成り立ちません。

僕は作戦の奥行きよりも、選手の心の中や体調を見極める事に関心が高いので、管理する選手数が倍になった事でかなりのエネルギーを使いました。まあ単なる日記みたいになりましたがとても良い体験でした。両チームのご理解に感謝です。楽しかったです。

タイトルとURLをコピーしました