多聞コラム19jul2017_vol,171 エックスリーグ行ってもどうせ絶対ホケツやしなー問題

外国人の選手登録などを考察

昨今のエックスリーグでは本場アメリカの大学でバリバリに活躍していたレベルの「アメリカン」がドンドン増えてきています。ここで言う「アメリカン」はアメリカの大学でプレーしている(いた)選手を指し、実際の国籍はアメリカ合衆国で無いかもですがそこは関係ありません。

好プレーを連発してファンや関係者を驚かせたアメリカンの最初って誰でした?富士通のレシーバーだったブラッドブレナン氏でした?体のサイズは日本人と変わらず、競り合いに強く肝心な時に役に立つレシーバー。として記憶に残っている方も大勢いらっしゃることでしょう。

そしてオービックの守備ラインであるケビンジャクソン選手ですかね。相手オフェンスの目論見を破壊しまくりチャンピオンシップでもMVPを獲得するなど、チームを勝たせる守備選手として現在も活躍中です。

そもそもアメリカンを雇える資金力のないチームは、優勝することが出来ないという根本的な理由もありますがまあそれは置いといたとしても、近年ではアメリカンの居ないチームが勝利(優勝)することは不可能となりました。アメリカンは自チームを勝たせる事はもちろんですが、敵チームがそのアメリカンを攻略するために過去の日本式フットボールの枠を取り去った訓練、つまりアメリカ式の練習を積まねばならず、否が応でもレベルがアップする。と言う効能も併せ持ちます。

数年前IBMにケビンクラフト選手が登場してパスを決めまくるオフェンスを展開した時はどうなる事かと思いましたが、好きなように暴れさせないように各チーム工夫をして巧く止めています。そしてあらゆるポジションに多くのアメリカンが出てきていますが、まだまだ「日本人選手の健康を脅かす危険な存在」という事態には及んでいません。しかし本国アメリカでNFLを目指してもその夢が叶うのは毎年200から300人程度。9割が一瞬でクビになる世界です。

じゃあNFLの職場から漏れた人は、とりあえずフットボールで食い繋ぐ事が出来る道を検索すると。「俺らの実力があれば楽にそこそこ稼げる国があるらしい!ジャパンとかいう国だ!」となってきています。ですから今後もエックスリーグにやって来るアメリカンは増え続けます。

マイナス面としては、アメリカンの流入によって日本選手が実戦から遠のいてしまっているという問題があります。コレを解消していかねばアメリカンが居るポジションの選手が伸びません。学生さんもエックスリーグに行ってもアメリカンが幅を利かせてるし、自分じゃ試合に出られないなと考えてしまうとそもそも競技人口の少ないマイナースポーツが滅んでしまいます。クオーターバックで考えると、本国で本物クラスの選手が来れば日本選手ではチーム内での競争に勝てません。QBというポジションはそれほど交代交代する特性が無いのであくまでも「ホケツ」という立場を押し付けられてしまいます。「ホケツ」を目指して入部する人が減り日本人のレベルが下がるのでは?いやいや、打倒アメリカンという高い目標に向かって頑張るから青春なんだ!と様々な意見もあるでしょうがコレはタモンのたわ言ですのでどのように定義づけようが僕の勝手。

その「エックスリーグ行ってもどうせ絶対ホケツやしなー問題」と先ほど少し触れた「日本人の健康を脅かす問題」というのも有り得てきます。来日して来る選手のレベルがもっと上がってきてアメリカンとマトモに対抗できるハイレベル日本人が正面衝突した時に問題が出てきます。現在はアメリカンとの差が有りすぎてそれほど大きな事故は起きていません。が、アメリカンと真っ向勝負出来る体力と技術を持つハイレベル日本人が育ってきたら事故は起こります。

また「お金ないからアメリカン雇うん無理やわ問題」も面白いリーグを作るのに明確な不平等が生じています。資金の問題はアメリカン雇用だけではなく練習用グランドやミーティング環境、リクルーティング、トレーニングや健康管理などの予算など全てに影響します。エックスリーグはフィールド上での戦いなどほんの少しの要因でしかなく、チームを取り巻く環境全てが勝負の分かれ道となっている事は皆さんご存知の事でしょう。

これらを鑑みて僕の夢の中で新ルールを制定しました。。新しいリーグ名はもちろん「ゴリゴリリーグ」となります。試合会場周辺では楽しい企画が開催されディズニーに行くくらいワクワクする週末になるイベントにしてしまう!!

  • アメリカンは全員同額でリーグが雇い、ドラフト会議で振り分け、ビザも用意した上でアメリカン人数分の通訳さんもセットにする
    ●NFL
    経験者は不可。の規制を取っ払い引退したスーパースターなども根性で引っ張り込む
    ● 
    アメリカンのプレー可能期間は秋の2シーズンのみとし、日本の為に残るべき選手に関してはオーナー会議により1年を2度までの延長が認可される
    ● 
    アメリカンの試合出場はアメリカンシリーズ(*注1)のみとする
    ● 
    チームに入るアメリカンの人数は15名とし、1プレーに出場できる人数は5名まで
    ● 
    アメリカンは遠くの観客でも判別できるようなユニフォームを着用する
    ● 
    Qのラスト4分は国内シリーズとなる
    ● 
    アメリカンがボールを触ったタッチダウンは4点とする
    ● 
    アメリカンがボールを触ったフィールドゴールは2点とする
    ● 
    獲得ヤードなどアメリカンの立てた記録は日本人記録とは別にしてアメリカンだけで競う
    ● 
    練習やミーティングなどチームの公式行事にはリーグが用意した調査員を常時置き、リーグがアメリカンをコントロールする
    ● 
    リーグが開催する日本を学ぶ授業を毎週受講しなければならない
    ● 
    アメリカンは希望する中高大学生の家(条件を満たす必要あり)にホームステイで暮らす
    ● 
    サイン会やトークショー、メディア出演などの仕事には全アメリカンが参加
    ● 
    契約は7月から12月までの6ヶ月
    ● 
    勝利ボーナスや決勝進出ボーナス、優勝ボーナスなども制定する
    ● 
    ついでに新人選手の追加15人枠の制限も取っ払う
    ● 
    ついでに日本選手のプロ契約禁止も取っ払う
    ● 
    プロ宣言した選手はアメリカンと同じくリーグに所属し別枠でドラフトされ振り分けられる
    ● 
    ギャラの出るコーチ兼任選手は禁止  

【禁止事項】

  • 給与外の報酬を受け取ること
  • 学生との日本一を競うライスボウルには出場できない
  • ラフなパーソナルファール年間累積3回で解雇
  • 日常生活で問題を起こしたら一発解雇
  • チームで年間累積3回揉めたら解雇
  • 各クオーターラスト4分の出場不可
  • 週に2度以上の外泊で解雇
  • 定められた場所以外での泥酔で解雇
  • 日本語の習得状態が悪いと解雇

このような具合で、よほど結果を出してくれる選手でなければ価値が低く、関係者やファンからも厳しい目でジャッジされるので中途半端や不良はドラフトされず淘汰されていきます。アメリカン側としては「とりあえずフットボールで食える」「実戦を離れないで済む」という部分を重視した人だけが来るようになるので「日本ってどこやねん」「レベル低いんやろ蹴散らしたる」「暇つぶしや」みたいなのが来なくなります。

日本側としては「よりハイレベルなフットボールが身近に来る事ただそれだけ」でしょう。この問題には日本フットボールの行く末が絡む結構重大な部分です。日本のリーグとしてはNFL選手を育てたいのか、企業スポーツとして昔のようにやって行くのか、社会人リーグは滅んで学生だけでやって行くのか、明確なビジョンは公開されていません。

平成生まれのヤングは昭和生まれに比べて人数が少ないと聞きます。アメリカ式のシーズン制を取り入れて複数スポーツをする環境で他スポーツからの流入を期待するもよし、上記のようなゴリゴリリーグがもし盛り上がって何千万円を稼ぐ選手が出てくれば学生の熱量も変化します。もしその時に「元プロのアメリカンは不可」「2名だけ」「アメリカンを雇えないチームがほとんど」だとかは絶対に無い話でしょう。

現在のルールはおそらくそれほど練られたものでは無いと聞きます。「元プロ」の定義も解釈次第の曖昧なものであり、法律と同じで抜け穴もあり白と黒だけでなくグレーが大幅に存在します。バリッとした改革を次から次へと打ち上げドンドン変わって行く勇気も必要かもしれませんし、このままゆったり行くのも良いかもしれません。何が正しいかなど僕にはわかりませんがアメリカンは日本リーグにとってもっと良い影響を与える存在になって貰いたいなーなんて思っています。

注釈)アメリカンシリーズ:前半後半開始からの攻守蹴を両チームが終えるまでを1シリーズ目とし、これをアメリカンシリーズ。そして次は国内シリーズ。これを順に繰り返して行くというNFLヨーロッパのナショナルシリーズを応用。間違いや不正があれば反則となり認定タッチダウンが相手に与えられる。これにより日本選手の実戦経験不足を防ぎレベル向上は継続される。ほぼ全員がアメリカンと勝負せざるを得ないため日本人側もレベルの低い者は淘汰される。

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