多聞コラム21may2014_vol,40 「タモン式教本5」NEXT STOP END ZONE

【テーマ:NEXT STOP ENDZONE

これもNFLE時代に偉大なコーチから教わった事柄を自分なりに噛み砕いて出した事柄です。

ランニングバック(RB)は自分が完全にこけるかタッチダウンするまでプレーは終わり(*1)ません。それなのに練習だからと自分のテキトーな判断だけでサッサとプレーを辞めちゃうのは非常に勿体ないと思います。

(*1)あ、サイドラインに出たら終わりますけど僕は滅多に横へ出る事が無かったのでつい忘れがちです。

全てのプレーをタッチダウンまで。練習ならたとえタックルされて転けてしまっても知らん顔して立ち上がり(*2)エンドゾーンに向かって走る。パックされて止まってしまってコーチが笛を拭いていても気にせずエンドゾーンに向かって走る。ボールを持ったRBに与えられた仕事はたったひとつ。「タッチダウンする」事だけです。ロングゲインする事でもファーストダウンを取る事でもありません。

(*2)タックルされていないのにつまずいたり押されたりしただけで転けるRBがいますがこれは別の問題を抱えています。しかしまずは何よりも転けてしまってもスグ立ち上がり1回の練習をムダにしない気概を見せて貰いたい。いつまでも痛そうにうずくまっているRBはその日でフットボール界から去れ。

練習中に意図の無いコーチの笛は選手を早めにプレー終了させる悪魔の囁き(*3)です。ですからRBは笛など気にせずタッチダウンまでプレーしていればその内コーチも「笛で終わるのはライン(*4)だけ。ウチのRBはエンドゾーンまで走りよるわ」とわかってくるので根気よく継続しましょう。暑くても寒くてもしんどくても何も関係なくスキあらばタッチダウンを狙って黙々とガツガツ走り続けるランニングバックがチームに居ると守備陣もゆったりと練習(*5)していられません。必死になって止めないと自分達が「サボり」「無能」扱いされてしまいます。そして練習に緊張感が高まり良い練習が出来るのでチームは強くなります。

(*3)プレー終了を表す笛は、人生をかけて臨んでいる選手の将来を左右するとても重要で繊細な仕事です。気軽にとりあえず拭くのはやめてもらいたい。

(*4)強いチーム、良い選手はラインでもバックスでも誰よりも最後までプレーしています。ヘタクソで弱いチームほど笛がなる前に動きを止めます。

(*5)いいボールキャリアーが居れば守備の練習に一役買えます。RBは自チームの強化全てに責任が付いて回るのです。いい加減な取り組みや手抜きは一切許されません。

毎日の練習で100回も200回もボールを持つなら構いませんが、社会人チームとかだと1週間に3回しかボールを持たせてもらえない日も有ります。そんな回数しか練習出来なくて仲間やコーチにヤル気と実力を表現出来ますか?そんな回数で上手くなれますか?ならば1回のチャンスを最大限に生かし切る。試合以上の緊張感と心意気でその1プレーに賭けるのです。1回のボールキャリーで何とか少しでも上手くなってやる!という貪欲な気持ちで必ずエンドゾーン(又は決めた場所)まで走らねば上手くなりません。

僕が学生時代に、当時連覇中だった最強のチーム「日本大学フェニックス」のRBは練習でどんな時でも100ヤード向うのエンドゾーンまで(*6)走りきる。というハナシを聞いた時は「そんなバカな事があるか。次のプレーをする為のハドルに間に合わないし体力的にもムリだ。そもそもそれが何の為になるんだ!」と真剣に思っていました。指導者も居ないチームで若く初心者の僕は実力も低ければアタマの中までレベルが低かったのです。これでは上級者になる資格すらありません。

(*6)本当だったのかどうかを未だに聞き出せていませんが彼らの体躯を見れば相当な距離を走り込んでいる事は明らかでした。

今回のこのコラムを読んで昔の僕と同じように「そんなバカな事があるか!」と思った人は単にレベルが低過ぎるだけです。次のプレーにスグ参加せねばならないなら全速力で帰って来てハドルに戻れば良いのです。手を抜かず頑張っていれば練習のペースもサイクルも「頑張るRB」を中心に回るようになってきます。

コレはチーム練習やフォーメーション練習だけでなく、全ての個人練習やドリルにも同じ事が言えます。ウォームアップでも同じです。どのようなカタチでそれぞれの練習をフィニッシュするか。先に自分のルールとして決めておかねばダメです。指示されたドリルを規定数だけ行い、だら~っと終わるのでは無く最後にエンドゾーンに向かって10歩だけ疾走して終わるんだ!とか。

徹底的にこのルールを守り、全ての意識をエンドゾーンに向けて練習し続けて来た僕は、引退して8年目ですが未だに運動するとこの習慣が抜けません。遊びでフラッグフットボールをする機会もありますがついつい隅っこまで走りそうになります。遊びの時ですらどこまで走れば良いのかわからなくなってしまっています・・・。習慣まで改造すると「軽く遊ぶ」事が出来なくなるこういった弊害もありますが、ボウルゲームで活躍出来るという特典も付いて来ます。選ぶのは自分です。

練習は「何をヤルか?」ではなく「どうヤルか?」が大切です。

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