多聞コラムVol,267 2021年シーズン開幕

いよいよニッポンもフットボールシーズンが開幕に動き始めました。今年度の社会人アメリカンフットボールリーグはコロナの状況に関わらず全ての試合を開催する。と宣言されました。昨年度は勝ち残ったチームだけがご褒美の試合があって、負けたチームは下に落ちることもなく罰は何も無く試合が終わっただけ。という企画でしたが今年は例年と同様、遠征あり、WEB放送あり、のノーマルなシーズンなようです。

そしてライスボウルを直接狙えないワンランク下のエリアリーグに所属する「電通キャタピラーズ」もシーズンが始まりました。ナイスなタイミングで梅雨が終わり、ビックリするほど太陽が眩しい完全な夏です。

昨年度から大抵のフットボールチームは水分補給用のスポーツドリンクや水分をチーム単位で不特定多数が飲むボトルやウォーターサーバーを置かず、個人個人で水筒やペットボトルをそれぞれ自分で家から持ってきてそれだけを飲む。というスタイルで感染予防に努めています。ですから、途中で水がなくなってしまう選手が多数出ます。途中で無くならないために取れる作戦は2種類。あまり飲まないようにするか、たくさん持ってくるかですね。

水を多く飲める選手であれば、夏の練習だと1日に6から10リットルを摂取します。少ない人でも2リットルは飲むでしょう。しかしこれは、水分補給に特化したサポートがある場合です。スポーツドリンクの味をキープしたり、氷で冷たさを維持したり、移動し続ける色々な練習でもスグ横まで運んでくれるサポートしてくれる人たちが居てこそ可能なのす。でも自前のボトルであればそれらを全て自分でやらねばなりませんし、水を運んだり取りに行ったり冷やしたりをチームのスケジュールやコーチらは待ってくれません。

水分不足の中、選手らは久しぶりのハードな運動をよく頑張って乗り越えてました。いやー大変そうです。

で、コーチの僕は水を持っていく必要がある事などオフ期間を挟んでましたので、テッキリ忘れています。手ぶらで練習場へ行き、暑い中をまあそれなりにいつも通りに優しく慈悲と愛に満ち溢れた指導をしていますと、手首から先がビリビリ痺れてきました。

暑くて体力的にもしんどかったのですが、意識もかなり気合を入れておかないとどこかへ飛んでいきそうです。汗は止まり、体が急に風邪をひいたようにダルくなり力を入れられません。歩くのも苦しい状態になってきてもとにかく水の共有は禁止ですので潤沢に水分を持っている人から恵んでもらうことも出来ません。ちょっとお水ちょうだい。がダメなのです。

今日は大量な荷物の搬入があり、スマホだけしか持たず手ぶらで来たので現金しか使えないドリンクの自販機は敷地内にあるのですが買うことが出来ません。そこでチームスタッフにお願いして個人的に借金しドリンクを1本入手。一瞬で飲み干しました。しかし10分経っても元気は回復しません。

これは本格的にマズいなと決断し、グランドから200メートル離れた場所にあるコンビニに行き、たっぷり糖分の入ったジュースを爆飲み。かろうじて笑顔で居られる程度には回復しましたが元気がぜんぜん湧いてきません。子供の頃から熱中症など百回以上経験しているので、まあいつもの事だと大量ジュース飲みで解決するのですが、スポーツ経験の少ない人らは大変でしょうね。

久しぶりに体を動かす選手らもおおよそ同じようなモノだろうと、急遽強度の低い練習メニューに変更せざるをえませんでした。

そこで!!熱中症とどう戦ってたのかを思い出してみました。日本フットボール界でも「熱中症」という病名は少なくとも1990年台の前半には存在していませんでした。今で言う熱中症でダウンした選手はナジられヘタレ呼ばわりされ、根性で起きろと言われます。80年代から水は自由に飲んでも良くなってはいましたが、上手くて強い選手は決して熱中症になどなりませんでしたので、暑いだけで倒れてしまう選手は勝ち残れない!の法則は勝負の世界ですから今も昔も関係なく仕方のない事でしょう。

熱中症が認知されていなかった時代、僕はまだ下っ端でしたし失敗や課題も多く、やり直しやり直しの練習が続きますから諸先輩らが休憩時間になっても僕は1分ほど余分に居残りをしているので、水が飲めるほど休憩時間が貰えずに次の練習がはじまってしまうー。の繰り返しです。帰りの車の中ではしょっちゅうグッタリとなっていますが、元気回復のためのコンビニやスーパーで自由に糖分の多いジュースが買えるほどお金も持っていませんでしたから苦労しました。

移籍してサンスターファイニーズ(現エレコムファイニーズ)にいくと環境はガラリと変わり、水、お茶、スポーツドリンクの3種類がしっかり冷えた状態で潤沢に供給されます。どんなに補欠でもレギュラーのスター選手でも水分補給の権利は平等。これでは熱中症になりようがありません。誰よりも暑がりな僕でも暑い夏の昼間だろうがピンピンしていました。天然芝だったのもありますけどね。天然芝は人工芝に比べて比較にならないほど涼しいですからね。

そしてランボーフィールドに行くと更にグレードが上がります。3種類の冷たいドリンクは同じですが、お茶の代わりにかの有名な「ゲータレード」がボトルのままでももらえるのです。アメリカに詳しい人はわかると思いますが、ゲータレードは味の種類がとても多くあります。先日ネットでゲータレード社のカタログを調べてみた所、現在でも20種類のフレーバーが用意されていました。わかりやすのんだけでも、ブルー・グレープ・チェリー・トロピカル・ライム胡瓜・青リンゴ・レモンライム・シトラス・マンゴー・苺スイカ・激しい苺・苺・苺ラズベリー・フルーツパンチ・パンチベリー・オレンジとありました。いずれも色がとても綺麗で、イッキに飲むために口径の大きい350ml程度のペットボトルです。すごい人数のチームスタッフが常時12本のボトルを両手に持って、練習フィールド内をウロウロしています。今日まだ飲んで無い色を狙って選手同士静かな奪い合いです。おい!俺のオレンジとブルーを交換してくれよ!みたいな感じです。

電動ポンプ付きのタンクからは0度に近いような最高に冷たい水も飲み放題。まったく同じ温度のスポーツドリンクも飲み放題。そしてカラフルなゲータレード。どんなに気温が高くハードな練習でもやはり熱中症になどなりません。

そうなのです。熱中症との戦いに勝つには、美味しく冷たいスポーツドリンクをもう飲めませんと言うてしまうほどに飲んで練習する。これに尽きます。コロナのせいで、チームがドリンクを用意できない苦難のシーズンですが、とにかく水やジュースを凍らせたり冷やしたりで大量にグランドへ持ち込むのが夏に良い練習をする最重要課題だと思います。フットボールは他競技に比べて体重の重い人が多く、プロテクターを厚着してますのでそもそも暑いし体温を逃しづらいですもんね。

コンビニで氷を買うのもそうですし、昔ながらの「氷屋」さんから氷の塊をグランドに届けてもらうなど、ありとあらゆる手段を用いて選手の身体に水分やその他必要な栄養を注入する方法を関係者それぞれが独自の方法を考えださないとですね!!

しかし暑いわ。

 

タモンズスタイル20jul2021

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