多聞コラム16oct2014_vol,62「ゴリゴリ多聞、自伝を語る26」 関西学生エール交換と応援団部

フラッシュチアリーダーコンペティション(*1)の関係者の方々からお招き頂き、関西学生リーグのGAME DAYに顔を出してきました。

1)各大学のハーフタイムショーが1度に見られる事が人気で、オリジナリティや母校愛の比重が高い事が魅力の競技会。技術点が足りなくても、アイデアで勝負できる事もある。アメリカンフットボールと共に、応援するチアリーダーを育成するのが趣旨。日本チアリーダーのレジェンド浅井直湖氏の監修。以前は関西電力のサポートがあった。

見たのは同志社大学対京都大学の試合です。真剣この上ない学生さんの試合内容に僕みたいな者が何か言う所など一切無いのですが、ビックリしたのは試合終了後なんです。

そもそも、大学を出てから関西学生リーグ秋の公式戦を観戦した記憶がありません。ですから試合終了後の儀式もじっくり見た事がありませんでした。

「エールの交換」という儀式です。

両校の応援団(とチアリーダー)が観客を全員立たせ、自校と相手校に対して「フレーフレーウチの大学~!フレーフレー相手の大学~!」とお互いに交代でヤルわけです。歌を唄ったり、チームによって色んなスタイルがあると聞きました。しかしその雰囲気が非常に「厳粛」なんです。笑ったり私語したりは厳禁です。選手やチーム関係者は当然で、観客もです。これはとても新鮮な体験でした。

この「エール交換」というのはフットボールチームがやりたい事では無いらしく、当該大学の応援団同士の取り決めでやっているそうで、取材した選手らからは、「さほど興味も無く昔からのシキタリなので仕方ないから終わる迄黙ってじっと耐えている」そうです。負けた試合では泣きたいだろうし、勝った試合では喜びたいだろうし、怪我をしていれば痛いところを早く治療したいだろうし、学生さんは大変だなと思いました。また、広告などを見てたまたま観戦に行った無関係のお客さんは何をやっているかがわからない(この日の僕と同じ)ので困っちゃいそうですね。

興行主からのキチンとした放送で、大学スポーツの醍醐味としてもっともっと名物として盛り上げたら良いのになと感じました。僕も大学時代にあんな応援団に後押しされてフィールドで暴れたかったなー。

僕の中で応援団と言えば洋ラン着て酒飲んでケンカばっかりしているイメージはマンガ「嗚呼!!花の応援団」で決定していますが、現代の応援団はキチンとしたクラブ活動。屈強で顔に傷があるような団員は見当たらず、あくまでも応援活動するクラブ。という位置づけのように見えました。この後少し取材をしたところ「試合会場で応援団同士が通路やその他ですれ違ってはならない」というような事も守られているそうで、現代の若者にも理不尽な厳しさを守っていく意思や心意気があるんだなと嬉しく思いました。

今回の「フラッシュ・チアリーダー・コンペティション」はその試合後に開催されました。が、いまおこなわれている「エール交換中」は出場選手である彼女らにとって試合直前です。観客席の裏側には出場校の全チアリーダーが待機しています。しかしこの待機中も彼女達は私語どころか笑顔さえ見せず、二列に並んで話や打合せもせず真顔で立っているのです。演技する直前だから緊張しているのかな?と思っていたのですが、コレもあとで取材をするとわかりました。「他校がエール交換している時は顔を伏せて無言で無表情で待つ」のが応援団のシキタリなんだそうです。

学生リーグの試合は久々に見ましたが、笑ってヘラヘラしている人も見当たらず、非常に独特の雰囲気で営まれているんだなと思いました。この締め付けの中でプレーしていれば、社会人リーグは完全に遊んでいるように見えるでしょう。彼らにとっては、しがらみから解放された自由の中であくまでも趣味として楽しむのが社会人フットボール。シーズン最後の勝たなければならない試合で負けてもヘラヘラ笑い、ファンから見える所で相手チームの友人と笑顔とピースで記念撮影。僕はこの厳粛な学生時代を経験していないので、そういう連中の気持ちが全く理解出来ませんでしたが、これでわかりました。

でも学生時代のままの気持ちで努力を続けて練習や試合に臨めばもっと日本のフットボール界は成長するんじゃないかなと感じました。

負けたチームには、気持ちの仕上がりが足らない人間の割合が勝ったチームより多く居ます。試合日だけでなく、365日をどういう気持ちで過ごして来たかがシーズンの最後、スコアボードに数字として反映される事はみんな知っているのに、仕事や家族、生活、怪我、などの理由を付けて自分と仲間をダマして逃げたがります。下手でもクソでも必死に戦えば、相手も同じ人間。もうちょっとオモロい試合が出来るんちゃいまっか。

今週も楽しみなゲームが幾つもあります。ベンチの中で気持ちを抜く奴が多く居るのが社会人リーグの特徴です。試合中に談笑出来るレベルの選手などリーグ内に数名しか居ないことは明らかです。ファンの皆さんは是非そこらへんもフットボールの楽しみ方のひとつとして観察してもらいたいと思います。会場入りから試合の最後まで、スターもホケツもスタッフも「GAME FACE (ON)」を見せて貰いたいもんですな。

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