多聞コラム10apr2014_vol,33「ゴリゴリ多聞、自伝を語る10」初渡米&どんな遊びでも真剣に取り組む外人

 少し戻って大学4年のゴールデンウィーク。アルバイトに行く途中に、ローンで買った100万円以上する1200ccのヤマハ(*1)で(中略)自動車と事故して廃車になり、たまたまケガは無かった(*2)モノの「流石に次は死んじゃうな」と感じたので、その保険金でジェットスキー(*3)を買うことにしました。保険金だけでは買えなかったので(前出同期の)宮ちゃんと半分ずつ支払って買いました。

そして翌年、大学5年生の春に「どうせならアメリカに行ってトレーニングしてみよう」という事(*4)で大学には在籍しながらも急に渡米を決めました。しかしお金は一銭も無いので宮ちゃんに内緒でジェットスキーを売り飛ばし、そのお金を持って飛行機に乗っちゃいました。ちなみに初パスポートの初外国でした。

渡米の目的は

  • 雑誌でしか見れないプロのボディビルダー(*5)を間近で見ながら鍛える
  • たぶん(*6)スポーツ番組が多いだろうからあらゆるスポーツを見れる
  • NFLのある国ってどんなんやろという好奇心

アメリカでは毎日毎日ゴールドジム(*7)に通い必死で鍛えました。帰国したら三武ペガサスに入団して活躍したいという一心で、大好物のフライドポテト(*8)も食べず、調味料も塗らず、プロティンやサプリメントも沢山のみました。何だかよくわからないものはなるべく食べず、確実に悪くないと判断出来る物だけを選んで摂取し続けていました。

学生では無いけども近所の大学の図書館に毎日侵入してフットボールやスポーツ全般、栄養などの本を英和辞典フル活用で片っ端から読み倒し(*9)ました。戦術や運動指導、生理学、サプリメントの本に比べて、フットボールの歴史やら有名選手とかコーチの自叙伝などは読むのが大変でした。

日本に居たらたとえ英語だろうとこういった文献も読めないですから、トレーニングしている約2時間以外は殆ど本を読んで書き写していました。

腕まわりが60センチはあろうかという超のつくマッチョマンも予想通りゴールドジムには沢山居たので良い刺激を受けて毎日を過ごしました。生であれだけの質量を持つ筋肉を見るだけでヤル気に満ち溢れた事を思い出します。

地元のNFLチームの練習も毎日見学に行きました。各ポジションの練習方法は根こそぎノートに書き込みました。NFLの練習を生で毎日見れる環境など考えられない事件ですから感動の毎日でした。

しかし練習を見ていて特に感じた事は、プロのレベルでもレギュラー選手と2本目3本目の選手では随分と実力に差がある(*10)んだという事。例えばRBで、コーチに課される練習を上手にこなす選手とそうでない選手が居たり。キッカーやパンターだと飛ぶ距離や高さ、滞空時間に差があったりと、計ったりせずとも見るだけで実力が違うのがハッキリわかるのです。そしてやっぱりヘタクソから順番に週が明けたらクビになって居なくなります。RBの中でもひときわ小さくて不器用な選手(写真)も居なくなってしまいました。ひと際小さいと思っていた選手が側に来ると写真でもわかるようにかなり大きいサイズです。180cm115キロくらいだったと思います。

オモリ上げ下げトレーニングばかりだとフットボール選手としては運動が足らないので、サッカーやビーチバレーなどの遊びもやりました。

日本人チームvsどこかの国チームなんかで試合後のビールを賭けてサッカーのゲームをすることがありました。ここでも「気質」の違いを強く感じました。我々日本人は遊びのサッカーゲームでは真剣なフリをしません。ムキになったりもしません。冷静な大人ぶって、あくまでも笑顔で楽しんでるフリをします。反則されても試合に負けてイヤな気持ちになっても「大した問題ではない」と平静を装います。というかホンマに何も感じません。そんなんでは「子供か!」と言われるから。「大人になれ」とかも言われ(*11)ます。

コレが外国人は違う。どんな遊びでもゲームでも真剣そのもの。本気。マジ。100万円賭けてるんかいうぐらい真剣。反則してくるし危ないほどブンブン手足を振り回すし叫ぶし怒るしヤイヤイ言うし。

「あーコレは素敵やな。今日から俺もそうなろう。てゆうか大人っぽくイキるんやめよ。思った事をそのマンマ感情に出して、どんな遊びでも勝負モノは100%真剣に取り組も」という気持ちなり、見習う事に決めました。アメリカではこの気持ちの変換がイチバンの成長だったと思います。2番目はフーターズを知った事。バッファローウィングにはブルーチーズドレッシングを塗ってセロリと食べる事にビビりました。

毎日ジムで鍛えて集中していた割には伸びが遅いのが気になりますが、本人は張り切ったマンマです。そして帰国。次回はココから。

体重

  • 大学4年時92kg
  • 渡米前100kg
  • 帰国時100kg

ベンチプレス

  • 渡米前100kg×4
  • 帰国時100kg×6

フルスクワット

  • 渡米前180kg×10
  • 帰国時215kg×1

40y

  • 5.2

*1:145psV-Maxで走り屋のクルマと公道レースで勝ってウイニングランでウイリーしていた時に、別のクルマと衝突。V-Maxはペッチャンコで廃車。

*2:まだヘルメットが要らない時代だったのでノーヘルだったが奇跡の無傷。ジーパンに破れ少々。

*3:その前に一応小型船舶の免許は取っていた。海は転けても怪我しないので安全でした。

*4:10歳年上の石川さんが強く強く渡米を薦めて下さった。学生の間しかそんな長期間行ける事は無いんだから。と。

*5:当時のMrオリンピアはリーヘイニー。ショーンレイの来日講演なども聞きに行ったもんです。

*6:ネットも無いので情報が殆ど無い。「地球の歩き方」のみ。

*7:日本にはまだ無かった世界的に有名なボディビルジム。現物を見た時はディズニーワールドより嬉しかった。

*8:肥りやすい体質な上にアメリカは肥るというウワサにビビって趣味の暴飲暴食せず過ごしました。

*9:学生証が無いので貸し出しには応じてもらえない。よって図書館内に毎日滞在するしかない。

*10:日本の大学で1勝もした事が無いような人間が見てもパッとわかるほど「1軍選手が凄い」という意味です。

*11:今でもたまに言われます。じゃカマしわボケ。オマエとはそもそもの生き方がちゃうんじゃ。俺からコレ取ったら何にも残れへんのじゃ!と心の中でつぶやくだけの僕は「大人」ですね。

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